Research
私たちは無機フッ素化学に関する研究を行っています。
フッ素は酸素よりも電気陰性度の大きい唯一の元素として、様々な分野においてキーマテリアルとして注目されています。しかし、無機化合物にフッ素あるいはフッ素化剤を作用させて種々の機能性材料を創出する研究を行なうためには、フッ素やフッ酸、各種フッ化物(インターハロゲン化合物を含む)、の取り扱いや管理に対する十分な基礎知識とノウハウが必要で、なかなか思い立って簡単にできるものではありません。
本研究室では、長年の基礎知識、経験の蓄積に基づき独自設計の反応装置を構築するなどして無機フッ素化学について広範囲の研究を行なえる環境を整備しています。
研究紹介動画 :
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JST新技術説明会(2023年9月) フッ素化誘導改質による樹脂上への高密着めっき実現 fukui7.pdf
(3) 表面フッ素化による樹脂材料の染色性向上
ポリプロピレン(PP)は難染色材料であり、これを染めるために様々な処理方法が模索されています。当研究室ではフッ素ガスによる表面改質を用いてポリプロピレンの染色性を向上させようと挑戦しました。その結果、ポリプロピレンを表面改質する際にフッ素ガスと酸素ガスを混合したF2-O2混合ガスを使用することで、ポリプロピレン表面が染料分子を吸着しやすくなる現象を発見しました。
C-F結合で表面を覆われたPTFEは、言うなればすでに表面フッ素化処理された高分子であるため、フッ素ガスと接触しただけでは反応がすすみません。そこで当研究室では、PTFEに金の微粒子を蒸着した後に王水で処理する”前処理工程”とフッ素化処理を組み合わせることで、PTFEの染色を可能としました。(右図)この知見を基に、現在は無電解めっき被膜との密着性を高める研究を行っています。
【参考文献】 M. Namie, J. H. Kim, S. Yonezawa, Enhanced Dyeing of Polypropylene Using Fluorine–Oxygen Gas Mixtures. Colorants. 2023; 2(3):552-564. https://doi.org/10.3390/colorants2030027
M. Kobayashi, F. Nishimura, J. H. Kim, S. Yonezawa, Dyeable Hydrophilic Surface Modification for PTFE Substrates by Surface Fluorination. Membranes 2023, 13, 57. https://doi.org/10.3390/membranes13010057

そのほか
・フッ素ガスを用いた典型・遷移金属フッ化物の合成と新規固体フッ素化剤としての応用
・半導体材料(Si, SiC)の表面改質と無電解めっき密着性の向上
・ガラス材料の表面改質と無電解めっき密着性の向上
・樹脂材料(PP, PC, PET等)の表面改質と無電解めっき密着性の向上
etc.



