福井大学工学部材料開発工学科

高分子構造研究室

研究室メンバー(平成25年4月現在)

教職員
佐々木 隆 教授,入江 聡 准教授
学生・研究生
博士前期課程9名,学部4年生9名

研究内容

高分子・有機材料の微粒子、薄膜、繊維、多孔質固体などを様々な手法で開発するとともに、それらの構造と基礎物性、および機能発現に関する研究を行っています。

高分子ナノ材料のガラス転移現象

通常の液体を冷却すると固体(結晶)に相転移しますが、多くの高分子材料のように何らかの理由で融点以下でも結晶化せずに過冷却液体となることがあります。過冷却液体をさらに冷却すると、ある温度で見かけ上固体(ガラス)のようになります(ガラス転移)。ほとんどのプラスチックはこのようなガラスの相を含んでいます。ガラス転移現象は分子の運動特性、とくに分子の協同運動性と動的な不均一性が深くかかわっていると考えられますが、そのメカニズムは学術的にはよくわかっていません。近年、ナノスケールの材料がサイズに依存して特異なガラス転移挙動を示すことが注目されるようになりました。これはガラス転移のメカニズムを解明する上で大きな手がかりとなると考えられます。当研究室では、さまざまなサイズ、形状を有する高分子ナノ微粒子、ナノカプセル微粒子について、そのガラス転移の特性を研究しています。


高分子の結晶化と融解メカニズム

ポリエチレンのような屈曲性の高分子は、結晶化するとラメラ結晶を形成し、それらがさらに成長して球晶のような高次の構造を形成します。一般に、高分子の結晶化は核形成−成長過程に支配され、その速度は過冷却度と温度の両方に依存します。一次核形成は不純物があると促進されますが、同様の理由で材料の表面や界面近傍で核形成が優先的に起こることが示唆されています。当研究室では、高い比表面積をもつ高分子材料についてこの現象を詳しくしらべています。一方、高分子結晶の融解は、熱伝導律速と核形成−成長律速の2つのメカニズムが考えられます。当研究室では、Step-Heating法という新しい分析手法により、ラメラ厚の分布のある系で、融解メカニズムがラメラ厚にどのように依存するかを詳細に研究しています。


種々の高分子ナノ材料の創製と応用

ナノテクノロジーの進歩に伴って、高分子の分野でもさまざまなナノサイズの材料が開発されています。当研究室では、ビニル重合体、天然多糖類、生分解性高分子などを用いてカプセル微粒子、中空微粒子、多孔質粒子、ナノファイバーなどを探索的に合成しています。これらを用いて新しい機能性材料の開発や医療分野への応用を模索しています。例えば、生分解性高分子材料であるポリL乳酸の多孔質微粒子を合成し、薬物キャリアとしての応用を研究しています。

有機薄膜の結晶成長と薄膜結晶の応用

主に真空蒸着法で作製した有機薄膜の結晶成長を透過電子顕微鏡や走査プローブ顕微鏡を用いて研究しています。基板の結晶軸に対して特定の方向に有機薄膜結晶が配向して成長するエピタキシャル成長や基板に対して決まった吸着姿勢から形成される特異な表面を調べています。また、このような有機薄膜結晶から有機デバイスへの応用を検討しています。



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